横浜市の課題と、そのうちに生じそうな悩ましい結末
今の我が家は、とりあえず順調だ。
家族は1月31日にファイザーを接種し、僕も2月2日に大手町の自衛隊会場で、モデルナを接種した。
外出が連続したので少々心配していたけれども、N95マスクを装着していたことなどが良かったのかもしれない。この記事を書いている時点で発熱や咳の兆候はないので、外出時に拾ってしまうことは無かったらしい。
今のところ懸念事項といえば慢性金欠と、お嬢様から「僕を使うのを止めて、再び私に戻るべきだ」ということくらいだ。(これはfateゲームのロード・エルメロイII世が使う “私” の影響かな?)
そういえばお嬢様といえば、僕の新刊向けに、新しいイラストの作成を推進してくれている。
そうそう、周囲に3回目を終えたのは4名だが、交互接種した者たちは、特に副反応に悩むことは無かった。
僕はP–>P–>Mだったけれども、最高37.1度であり、翌々日には平常運転を再開した。
悪友AはM–>M–>Pだったけれども、同じく発熱も殆どなく、翌々日には平常運転を再開した。
我がお袋さんはP–>P–>Pと3タテだったけれども、翌日に腕が上がらなかっただけで回復してしまった。
一方で同じくP–>P–>Pだった家族は、平熱よりも3.3度も上昇して寝たきりとなり、翌々日も発熱は続いた。
(それでも今は平常状態に戻っており、あとは免疫が強化されるのを大人しく待っていれば良いだけだ)
しかし、我が家に限定しなければ、実は夜も眠れなくなるような問題が控えている。
それは横浜市に住んでいる80歳オーバーの義母が、まだ接種券さえ到着していないということだ。
横浜市のWebサイトを見ると、義母の年齢と接種時期だと、2022年2月4日発送予定だとは記述されている。しかし横浜市は発送後に「発送済み」と記述変更してくれないので、最新状況がどうなっているか分からない。
そして普段ならば2月4日発送ならば2月7日到着だろうと推測し、母親思いの義兄が、2月8日のワクチン接種を予約してしまった。
僕だったらば、せめて1日は余裕を持たせて、2月9日の予約をするだろう… というか、実際に自分向けには1日余裕を持たせた。
しかしどうやら義兄は、一日も早くワクチン接種して貰いたいと考え、2月8日で予約を入れたらしい。
もちろん2月7日に到着しなければ、Web予約システムでの集団接種なので、予約日を変更すれば良いだけだ。
しかしその場合は、さすがに翌日2月9日へ変更することは難しそうだ。キャンセル待ちできる病院も知っているが、市外からの域外予約が殺到している。
つまり、なかなかスリリングな状況なのだ。
そして接種券が届かなくても、1/2回目と3回目は同一番号だと見抜き、事前予約という裏技を紹介したのは、ほかならぬ僕だったりする。
うまく行けば「めでたし、めでたし」で終わるけれども、うまく行かなかった時には、皆のストレスを受け止める覚悟をした方が良いかもしれない。
ぬか喜びをすると、やはりそれだけメンタル的なダメージは大きくなる。
僕だって、できればこんな裏技というか、秘奥義を紹介したくはなかった。
しかし横浜市のWebシステムや電話対応システムは、実にオンボロである。このような時には必ずシステムクラッシュしたり、回線パンクが生じていた。
その度にニュースになったので、ご存じの方も多いかもしれない。
いちおうITシステムや予約システムの構築に関係したことがあるので、僕には基本設計が根本から宜しくないことが、手に取るように分かっている。
実際、さらに大規模でアクセス集中や電話殺到する自衛隊システムは、一度もトラブルを起こしていない。
いくら日本でもダントツで1位を誇る、人口約380万人(スゴイっ!)という超大規模であっても、肝心なタイミングで止まってしまうシステムというのは問題だ。
(キャパオーバーに耐えられないならば、申し込みタイミングを負荷分散させるといった対応も可能なのだから)
さて一体、このような横浜市の問題は、誰に解決を相談すれば良いのだろうか。当然、黄金バットやセーラームーンではない。
僕が知る限りでは、先輩の中学同級生だった、中田氏の市長采配は見事だった。
しかし彼は国政へ進出してしまい、今では大所高所から横浜市政に関係する立場だ。僕の先輩は亡くなってしまったし、期待できそうな人材がいない。
いや横浜市というのが、実は昔ながらの住民が多くないので、あまり郷土愛に溢れる政治家が多くないのだ。
だから「脱ダム宣言」を唱えるような「なんとなくクリスタル」な候補者たちが登場したりする。
まあ東京都知事にしても諸手を上げて支援できるような政治家は稀であり、本当に頭の痛い状況だ。
(もちろん僕は職場が横浜市だとはいっても、元上司からマンション理事長にさえ不向きだと言われたようなコミュ障だ。横浜市長などの重任は論外だ)
神奈川県というのは、華族の別荘などといった関係から、湘南・鎌倉エリアに人材が多かった。
先日亡くなった石原慎太郎氏は、藤沢市にある湘南高校を卒業している。
河野太郎氏は慶応の中等部に進学したが、やはり湘南地方を代表する政治家と言えるだろう。
残念ながら僕の知る限り、横浜市に「地方を代表する政治家」はいない。菅首相は横浜方面を地盤としていたが、それは成人した後の活動拠点となる。
そもそも「横浜出身」… 神奈川県民は、聞いたことがない表現なのだ。
なんとも判断力や決断力のないトップ、当てには出来ない神奈川県、有意な構成員かもしれないけれども、硬直した組織… 今の横浜市に復活を期待するのは難しい。
そうすると、そもそも約380万人を半分に分割し、大規模な政令指定都市クラスに変更するという発想になる。
そもそも日本有数の高所得者の住む青葉区や港北区と、未だに牛がいて狸の出没する戸塚区や泉区とは交流関係も殆どない。
と、いうのが横浜市の概況であり、このままIRなどの迷走を続けると、横浜市を二つに分割しようという案が登場して来かねない。
そもそも東京都や神奈川県川崎市とは異なり、横浜市は微妙に都心から離れている。
それが「浜っ子」という独立性のある気風を生み出したものの、大企業を幾つも誘致することを困難にしている。みなとみらい地区が羽田空港から遠くないのが、せめてもの救いだろうか。
並みの人材が、横浜市を立て直すのは困難なのだ。
残念ながら。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:小野谷静